臺灣

大學與地方協作的水資源環境教育

大学が地域とともに取り組む水資源環境教育
專題文章 ( 特集記事 )
學校(学校) | 國立暨南國際大學通識教育中心、土木工程學系(国立暨南国際大学一般教養教育センター、土木工学系) 作者(著者) | 徐顥、楊智其、林展緯、陳谷汎、蔡勇斌
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一所大學在城鎮裡可以扮演那些角色?暨大又可以在地方做些什麼事情?暨大之內的理工背景的教師們又可以在通識教育課程上發揮什麼樣的教學成效呢?帶著這樣的自我質疑和教學發展企圖,我們開啟了一連串的教育創新。

大学は地域の中でどのような役割を演じることができるのか。暨大(暨南国際大学)は地域で何ができるのか。暨大に在籍する理系の教員たちは、一般教養教育のカリキュラムにおいて、どのような教育的効果を生み出せるのか。このような自問を抱え、教育開発の試みを携えながら、私たちは教育を刷新する一連の取り組みをスタートさせた。

南投縣埔里鎮為臺灣地區農業、觀光重鎮,大家所熟知農產品包含茭白筍、香菇、百香果等等,都是埔里鎮重要的農產品。良好的水資源是優良農產品的重要關鍵因素。我們認為,在暨大求學的大學生們應該對於在地的水資源、水環境及其他相關環境議題都要有所認識。而通識教育是各個科系的大學生們畢業之前認識鄉土特色的最佳媒介。我們一群老師在通識教育裡的R立方學程開課,以水資源、水圳為課程主題,教導大學生們認識水沙連地區最重要的資產:水。

南投県埔里鎮は台湾における農業と観光の重要地域であり、マコモ、シイタケ、パッションフルーツといった誰もが知る農作物は、いずれも埔里鎮の重要な農産品である。良好な水資源は、優良な農産品を生み出すキーポイントである。私たちは、暨大で学ぶ学生たちは、地元の水資源や水環境、その他の環境関連のテーマについて、知っているべきだと考えている。また、一般教養教育は、各学部の学生たちが卒業前に郷土の特徴を理解するうえで、最適な媒介となる。私たち教員グループは、水沙連地区の最も重要な資産である「水」について学生たちに知ってもらおうと、一般教養教育課程に「水資源と用水」をテーマとした「R キューブコース」を開講した。

暨大所處的水沙連區域以好山好水聞名,發展至今,埔里鎮居民因生活所需用地擴張,選擇填圳造地擴增可居住面積來建造民生建築;但同時,居民們也漸漸對於曾經再熟悉不過的水圳漸行漸遠。直到現在,水圳對於年輕一輩的埔里人來說,是排斥且陌生的地方。「社區環境教育實作」、「水圳與環境踏查」分別為R立方學程知識應用領域、調查方法領域的兩門課程,由於課程學生來自人文學院、管理學院、科技學院及教育學院且年級數不同,每學期皆為不同的學生組成。除了臺灣籍的學生之外,也包括了外籍生。學生們的異質組成雖然增加了上課的難度,卻同時也擴展了我們這群教師對於年輕世代的學習觀察。

暨大が所在する水沙連エリアは山紫水明で知られている。今日に至るまで、埔里鎮の住民は生活のために、用水を埋めて居住可能な用地面積を拡張し、暮らしに必要な建物を建ててきた。しかし一方で、住民たちはかつて慣れ親しんだ水路とは疎遠になってしまった。そして今では、埔里の若者たちにとって用水路は、邪魔で要らないものであり、なじみのない場所となっている。「コミュニティにおける環境教育の実践」と「水路と環境の現地調査」は、それぞれRキューブコースの知識応用部門と調査方法部門というカリキュラムで行われている。人文学院、管理学院、科技学院、教育学院の学生が受講しており、学年もさまざまで、学期ごとに学生の構成は異なる。台湾の学生以外に、海外からの学生も受講している。学生たちのバックグラウンドは一様ではないため、講義はしにくいが、しかし、私たち教員グループにとって、若年層の学習に対する知見を広げることにもなっている。

每學期在課程初始,我們先讓學生們瞭解過去在臺灣地區及國際上發生過的環境議題,建立學生對於環境議題的基本認知與是非判斷、並思考自身所處環境及家鄉是否有相似或類似問題發生。「水質」優良與否將決定一個城市的繁榮程度,因此水環境對於一個地區來說相當重要,它承載著地方的文化更迭、歷史變遷、人文風情及在地居民的感情回憶。例如:埔里鎮的杷城疏洪道,埔里人又稱它做「杷城大排」,可追溯到西元1966年水利會地圖。在當時的地圖上依稀有杷城大排流域的雛型描繪,只是尚未截彎取直,但已經十分接近現在的河道,可以認定為杷城大排的前身,在當時主要是排水功用。過去杷城大排一開始的名稱是番社溝、埔里水潭仔。若進一步探討每個時期杷城大排的河川定位,可以整理出幾個重要階段:尚未水泥化建設以前、水泥化建設之後與河道拓寬時期,即是現在所謂的杷城排洪道。近年來因為埔里鎮生活廢污水、農業廢水大量排入,導致水質惡化且空氣飄散刺鼻異味,因此開始有居民稱呼它為「杷城排水溝」、「臭水溝」。

新学期が始まるときには、私たちはまず学生たちに過去に台湾や世界で起きた環境問題について理解させ、環境問題に対する基本的な認識と是非に関する判断を身に付け、身の回りの環境や出身地に類似の、あるいは、通底する問題が起きていないか考えられるようにする。「水質」の善し悪しは、ひとつの都市がどの程度繫栄するかを決定付けるため、水環境はそのエリアにとっては非常に重要で、その地域の文化の変遷や歴史の移り変わり、人柄や風土、地元の人たちの情緒的な記憶の基盤となっている。たとえば、埔里鎮の「杷城疏洪道(放水路)」は、埔里の人たちには「杷城大排」と呼ばれているが、1966年に水利会作が製作した地図にさかのぼることができる。当時の地図には、「杷城大排」の原型がかすかに描かれている。湾曲した流路の修正はまだなされていないが、現在の川筋にかなり近く、杷城大排の前身であると認められる。当時は主に放水路としての役割を担っていた。かつて、杷城大排は、「番社溝」や「埔里水潭仔」という名前だった。さらに、杷城大排の流路を時期ごとに区切るなら、いくつかの重要な段階に分けることができる。コンクリート未使用の時期、コンクリート使用後、そして流路拡幅期で、すなわち現在の杷城排洪道である。近年、埔里鎮では生活排水と農業セクターからの汚水が大量に排出され、水質の悪化や鼻を衝く悪臭が生じている。このため、「杷城排水溝」、「どぶ川」などと呼び始めた住民もいる。


透過課程,我們認為暨大有必要與居民再重新找回過往記憶中的清澈、隨時可以下去嬉戲玩水的溪河。因此,課程內容中結合「水環境嘉年華」的水教育、水娛樂、水行動等方案,把大排清水流動的內容圖像概述與聯合國永續發展目標的理念結合在一塊。除了先在教室內讓學生們先初步認識杷城大排,培養環境敏感度及覺知度,讓他們腦力激盪構思什麼樣的作為可以改善現況;再接著就帶領兩門通識課的學生實際走訪這條水環境。實地的見學搭配在教室建立的先期知識,雙重的學習經驗可以讓學生們深植心中且有所感,深刻感悟到水環境的破壞是多麼真實的現在進行式。杷城大排是屬於公共財,而且是需要永續經營的地方資產,我們透過實際訪談居民以清楚掌握居民們對於這麼一條水環境的認知與期許,再透過學習活動的再設計,辦理讓所有人都有感的環保活動。

カリキュラムを通じて私たちは、地元の住民の記憶にある、澄みわたり、いつでも水遊びができる川を、暨大は地元の住民とともに取り戻さなければならないと考えた。そこで、カリキュラムに「水環境カーニバル」の水教育、水遊び、水に関するアクションといったプログラムを取り入れ、清らかな水の流れというコンテンツイメージの概要と国連の持続可能な開発目標の理念を組み合わせた。学生たちの環境に対する感受性や意識を養うために、まず、授業で杷城大排の基本的な部分を理解してもらい、どうしたら状況が改善できるかについて、ブレーンストーミングで考えさせ、それから、2クラスの受講生を連れて実際にこの水環境を見学した。 実地での見学に先に教室で学んだことを加えるという、二重の学習経験によって、学生たちは、水環境の破壊が現在進行形だということを実感し深く理解するようになった。杷城大排は公共の財産であり、地域の財産として持続させていくべきものである。私たちは住民から実際に話を聞くことによって、この水環境に対する住民たちの認識と願いを明らかにし、学習計画を練り直し、すべての人たちが心を動かされる環境保護活動を実施した。

「水環境嘉年華」目前辦理了兩年共兩屆,第一屆與第二屆主題分別為「Just Keep Swimming」、「走淨杷城」,都是期許水質狀況及水域環境正在沉淪的杷城大排,可以再回到它最初的親民、純淨的模樣。活動內容以闖關的方式進行,學生們從美術繪畫、互動答題、水質檢測、趣味遊戲等方式設計共五個關卡與居民或來訪的觀光客進行實際互動與交流,在趣味的互動中更認識杷城大排、瞭解保護它的方法及找回過往的情懷回憶。兩屆的辦理,我們邀請到了埔里鎮的鎮長、關心環保議題的縣議員共同參與。

「水環境カーニバル」は、2年間で計2回実施した。テーマは、1回目が「Just Keep Swimming」、2回目が「走淨杷城(杷城をきれいにしよう)」である。いずれも、水質状況と水域環境が今では見る影もなくなった杷城大排に、人々に親しまれたかつての清らかな状態を取り戻すことを目指した。イベントの内容はステージをクリアして次のゲームに進むもので、学生たちは絵画、クイズ、水質測定、面白いゲームなどの5つのステージを用意した。各ステージでは、地元住民と観光客が互いに打ち解け、交流しながら杷城大排のことを知り、どのように守っていくかを理解し、かつての記憶を取り戻した。2度の開催では、埔里鎮の鎮長や、環境問題に関心を持つ県議会議員にご参加いただいた。


在兩屆的水環境嘉年華活動辦理之前,學生們都認為只聽老師的課堂口述感覺無感,並認為這是一項不可能完成的活動,也讓他們在學期初期感受到未知、無所適從。但自從期中過後將學生們分組,在組長的帶領、老師從旁輔助之下,開始各司其職。全班歷經了共同討論、公關宣傳、關卡設計、道具製作、活動試車到最後的活動實際辦理,學生把他們一開始認為的不可能及虛無飄渺變成最真實的呈現。雖然嘉年華活動進行的過程常常有許多意料之外的狀況發生,但也都靠著組員之間的相互支援有驚無險的解決了。來參加的居民、老師及同學不論哪個年齡層都對整個活動予以肯定。學期結束前最後一堂課,我們邀請兩門課的每位學生都上臺分享整個學期下來的心路歷程。讓我們最感動的莫過於學生們分享即使他們從課程、從學校畢業後,都會記得在自己在大學期間試著挑戰自己的能力嘗試去做關心環境議題、保護環境,甚至改善環境的事情。

2度の水環境カーニバルを開催するまでは、学生たちは教師の授業を聞いても心を動かされることはなく、実現不可能な活動だと思っていたようだ。そして、学期初めには、どう手を付けたらいいのかわからない未知のことだと感じてもいたようだ。しかし、学期半ば以降、グループに分かれ、グループリーダーの指導のもと、教師のサポートを受けながら、各自で作業を行うようになった。クラスでは、全体での話し合い、広報活動、ステージを設計し、道具を作り、リハーサル、そして、最後の本番を経て、学生は、最初は実現不可能で非現実的だと思っていたことを、最も本格的なプレゼンテーションへと変えていった。カーニバルでは予想外の事態も多く発生したが、すべてメンバー間でサポートし合い、解決していった。参加した住民、教師、学生など幅広い年齢層の方が来場し、好評を博した。学期末の最後の授業では、両クラスの学生ひとりひとりに、学期を通して思いがどのように変化していったのかを発表してもらった。私たちが最も感動したのは、学生たちがカリキュラムを終え、大学を卒業してからも、大学時代に自らの能力を試し、環境問題に関心を寄せ、環境を守り、さらには改善のために挑戦していたことを忘れないということだった。


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