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公私協力營造共生社會: 國立中山大學公民社會與民主創新共學計畫赴日本福岡縣、大分縣參訪紀要

公私協力方式による共生社会の構築: 国立中山大学 「市民社会と民主的改革の共学プロジェクト」日本福岡県・大分県見学報告書
近期活動報導 ( 最近の活動レポート )
學校(学校) | 國立中山大學 国立中山大学 作者(著者) | 吳亦昕 國立中山大學博雅教育中心助理教授 呉亦昕 国立中山大学総合教養センター助教 彭渰雯 國立中山大學公共事務研究所教授 彭渰雯 国立中山大学パブリック・アフェアーズ管理研究所教授
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國立中山大學「公民社會與民主創新共學計畫」結合公共事務管理研究所開設之「國際非營利組織及社區組織交流」課程,於2024年11月11日至15日赴日本九州福岡縣與大分縣進行實地共學參訪。此次參訪聚焦三大主題:女力發展與地方就業、街區營造與文化再生、在地安老與社會設計,走訪對應場域涵蓋地方政府所設的性別平等與照護機構、積極推動女性學者支持系統的大學單位、發展高齡友善空間的民間團體與社會企業,以及以藝術或歷史資產活化社區的非營利組織等多元場域,深入了解「男女共同參畫社會」「地區整體照護體系」、「地區共生社會」等國家政策在地方層級的實際推動狀況與操作模式,並關注非營利組織如何在其中發揮中介整合、制度補位與文化行動的角色。本文將依據上述三大主題,整理本次行程的觀察重點與省思

国立中山大学の「市民社会と民主的革新共学プロジェクト」は、パブリック・アフェアーズ管理研究所が設ける「国際NPO・地域組織交流」講座との連携により、2024年11月11日から15日にかけて、日本九州の福岡県・大分県で見学をしました。 今回の見学は、①女性活躍と地方就職②まちづくりと文化振興③地方高齢者ケアと社会デザインをテーマに焦点を当てて行われました。
私たちは訪問した団体や機関は:地方自治体の設立した男女共同参画・ケア施設、女性研究者の支援を積極的に行なう大学部署、高齢者にやさしい空間づくりを実践する民間団体や社会的企業、芸術や歴史的資産をコミュニティ創成に活用しているNPOなどです。見学では、「男女共同参画社会」「地域包括ケアシステム」「地域共生社会」などの政策が、どのように地方レベルで実践・運営されているかを深く理解するとともに、NPOがその中でどのような役割を果たしているかに注目したいです。本稿では、以上の三つのテーマに基づき、見学で観察したポイントや得た認識をまとめます。

一、女力發展與地方就業

本次參訪被視為推動女力發展有成的大分縣「消費生活・男女共同參畫中心」(I-NESS)、大分大學「男女共同參畫推進室」(FAB),以及福岡縣浮羽市的「浮羽之寶株式會社」,實地了解地方政府、學術機構與社會企業如何以多元策略改善性別偏見、促進女性參與,並嘗試在在地社會中重構性別與勞動的關係。

(一)大分縣I-NESS

I-NESS位於大分市「NS大分大樓」一、二樓,由株式會社豐之國NS管理並租賃予縣政府使用。一樓是縣民生活・男女共同參畫推進課的辦公空間,負責消費行政、性別平等等業務;二樓為對市民開放的多功能空間,包括會議室、兒童遊戲室、和室、開放式交流區,整體空間明亮通透、無障礙,具社會包容性。
負責「女性活躍推進」業務的樋口佳子女士向我們介紹,為呼應2015年通過的《女性活躍推進法》,大分縣成立「女性閃耀大分推進會議」,每年召集中小企業代表共同設定女性職場參與及性別友善目標,由I-NESS執行。具體措施包括推動約400家企業發表「女性活躍推進宣言」、設立認證與表揚制度、提供免費顧問協助企業改善升遷制度與職場設施(如增設女性更衣室、完善育嬰假等)、舉辦女性領導力培訓、再就業支援講座、提供臨時托育服務等。此外,也向企業提供男性育嬰假補助,並與福祉部門合作建立「爸爸俱樂部」社群網絡,支援男性參與育兒。為了減少職場與社會中的無意識性別偏見,持續舉辦各類講座與宣導活動,從制度與意識兩方面推進性別平等。

樋口女士指出,I-NESS已逐步成為串聯產官學、推動性別平權的重要平台,但仍面臨一些挑戰,例如男性育嬰參與率偏低、對單親與多元家庭的支持制度尚不健全等,這些都將是未來努力的重點課題,並有許多想向台灣借鏡之處。

(二)大分大學FAB

由醫學系教授兼多元化推進本部長的松浦惠子教授介紹FAB的軌跡。她指出,日本女性進入高等教育與管理職的比例雖逐步上升,但理工領域女性研究者比例偏低,反映出結構性性別分工。為回應這一挑戰,大分大學自2010年起獲文部科學省經費補助,設立「女性研究者支援室」及「男女共同參畫推進本部」,後整合為「男女共同參與推進室」(FAB),推動校內外性別平等與多元共融。

FAB聚焦六大重點工作:促進多樣性推動體制,提升決策層的性別敏感度;提高女性教職員比例,並設立配額制度以鼓勵女性報考某些學科;強化女性研究者的職涯支持,提供研究經費與升等協助;建立平衡工作與生活的支持系統;推動女子中高生理工科升學支援計畫;開展性別平等與多元包容教育課程。松浦教授本人亦於2023年獲日本內閣總理大臣表揚為「男女共同參畫社會建設功勳者」,肯定其對推動性別平等的長期貢獻。
令我們印象深刻的是,在FAB的推動下,大分大學設置了具備獨立隔離空間的「病童保育室」,讓教職員可以帶生病的孩童來學校獲得照顧,紓解了照顧壓力,也減少對教學與研究工作的影響,這對於台灣大專校院推動托育設施與友善職場政策提供了具體而實用的參考典範。

(三)浮羽之寶

位於福岡縣與大分縣交界的山村浮羽市,屬人口外流嚴重的「過疏地區」,也是浮羽之寶創辦人大熊充先生的故鄉。他認為地方高齡者陷入孤立的關鍵不只是缺乏資源,也因失去社會角色與生活意義,所以2019年創立浮羽之寶,希望為75歲以上的女性創造工作機會與環境,讓她們透過工作獲得「生活意義」與「收入」。主要業務包括製作與販售家常菜手工食品「阿嬤料理」、發行社區報紙《阿嬤新聞》、經營提供罹患失智症或需接受照護者也能工作的「阿嬤咖啡館,有時也有阿公」。目前已有500多位、年齡橫跨20歲至90歲的工作者,形成跨世代協作的工作模式。

浮羽之寶常被誤認為非營利組織,但其實是自負盈虧的社會企業,積極活用地方閒置房屋與空間,結合「阿嬤咖啡館」、共享空間、辦公室租賃等用途,讓老屋成為符合地區特色的跨世代共融場域。大熊先生也倡議雇用制度改革,挑戰高齡就業的既有限制。

當學員問及「為什麼只有阿嬤,沒有阿公參與?」時,大熊先生坦言這是他持續努力的課題。他提到,有些阿公對浮羽之寶的工作興趣不高,有些因愛向客人說教而忘了服務,因此他一直在構思能夠發揮阿公們專長與責任感的工作形式,也正考慮將部分管理職務交給阿公們擔任。

此外,大熊先生正持續推動「阿嬤學校」培力活動,以及舉辦「阿嬤設計獎」,由地方阿嬤評審團來評選企業開發的高齡友善產品並授予「B(婆)標誌」認證,讓阿嬤們不只是生產者,更是意見提供者與決策參與者。未來或許浮羽之寶將不只是「人生百歲時代」的高齡就業實驗場,更是孕育「阿嬤領袖」的搖籃,值得期待。

一、女性活躍と地方就職

今回の見学では、女性活躍推進の成功事例として評価されている、大分県の「消費生活・男女共同参画プラザ(I-NESS)」・大分大学の「男女共同参画推進室(FAB)」・福岡県うきは市の「うきはの宝株式会社」を訪問しました。そこで、地方自治体・学術機関・社会的企業が、それぞれに適した策を取ってジェンダー差別の改善・女性の参画を促進し、地域社会におけるジェンダーと労働の関係性を調整しようとする実態を理解することができました。

(一)大分県I-NESS

I-NESSは、大分市にある「NS大分ビル」の1階と2階に位置しており、ビルの管理は株式会社豊の国NSマネジメントが行い、大分県自治体に賃貸されている。1階は、県民生活・男女共同参画推進課の事務スペースとなっており、消費者行政や男女共同参画に関する業務を担っている。2階は、市民に開放された多機能スペースで、会議室、キッズスペース、和室、オープンな交流エリアなどが設けられている。施設全体は明るく開放的な設計で、バリアフリーにも配慮されており、社会的包摂性に優れた空間となっています。

「女性活躍推進」業務を担当する樋口佳子氏によると、2015年に「女性活躍推進法」が施行されたことで、大分県では「女性が輝くおおいた推進会議」が設立されました。この会議では、毎年中小企業の代表者を集め、女性の職場参画やジェンダーフレンドリーな目標を企業と共に設定しており、その取り組みをI-NESSが実施しています。具体的な施策としては、約400社による「女性活躍推進宣言」の発表支援、認証・表彰制度の導入、企業の昇進制度や職場環境の改善に向けた無料コンサルティングの提供(例:女性用更衣室の設置や育児休業制度の充実)、女性向けリーダーシップ研修や再就職支援講座の開催、一時保育サービスの提供などが挙げられます。さらに、男性の育児参加を促進するため、企業に対して男性育児休業への補助を提供するとともに、福祉部門と連携して「パパクラブ」というコミュニティネットワークを構築し、支援体制を整えています。また、職場や社会に根強く残る無意識のジェンダー差別をなくすため、さまざまな啓発講座やイベントを継続的に実施し、制度面と意識面の両方からジェンダー平等の実現をめざしています。

樋口氏は、I-NESSが産官学の連携によってジェンダー平等を推進する重要なプラットフォームとして着実に成長している一方、男性の育児参加率の低さや、ひとり親家庭・多様な家族形態への支援制度の不十分さといった課題にも直面していると述べました。また、以上の課題においては台湾から学ぶべきことが多いと指摘しています。

(二)大分大学FAB

医学部教授であり、ダイバーシティ推進本部長も務める松浦恵子教授は、FABの発展について紹介しました。松浦教授は、日本において女性の高等教育進学率や管理職への進出は徐々に進んでいますが、理工系分野における女性研究者の割合は依然として低く、これは構造的なジェンダー分業の存在を反映していると指摘しました。この課題に対応するため、大分大学は2010年より文部科学省の支援を受け、「女性研究者支援室」と「男女共同参画推進本部」を設立し、その後これらの機能を統合して「男女共同参画推進室(FAB)」を設けました。以降、学内外においてジェンダー平等、ダイバーシティ、インクルージョンの推進に取り組んでいます。

FABは、①多様性推進体制の整備と、指導者層のジェンダー感受性の向上②女性教職員比率の向上と、クォータ制度の導入による特定学科への女性志願者の奨励③女性研究者へのキャリア支援強化および、研究資金や昇進支援の提供④ワーク・ライフ・バランスを支援する制度の構築⑤女子中高生の理系進学をサポートするプログラムの推進⑥ジェンダー平等および多様性を尊重する教育カリキュラムの展開に取り組んでいます。松浦教授は、これらの取り組みを通じて長年にわたりジェンダー平等の推進に貢献してきた功績が認められ、2023年に内閣総理大臣より「男女共同参画社会づくり功労者」として表彰されました。

特に印象的だったのは、FABの取り組みによって大分大学に設置された「病児保育室」です。この施設は、他の利用者と隔離された専用空間を備えており、教職員が病気の子どもを連れてきて安心して預けることができます。これにより、育児の負担が軽減され、教育・研究への影響も最低限におさめられます。このような取り組みは、台湾の大学における託児施設の整備や職場環境改善の政策を進めるうえで、非常に具体的かつ実用的な参考モデルとなり得ます。

(三)うきはの宝

福岡県と大分県の県境にある山間の町・うきは市は、深刻な人口流出に直面している「過疎地域」であり、「うきはの宝」の創設者である大熊充氏の出身地でもあります。 大熊氏は、地域の高齢者が孤立する要因は、単なる資源不足だけでなく、社会的役割や生活の意味を失っていることにもあると考え、2019年に「うきはの宝」を設立しました。 「うきはの宝」は、75歳以上の女性に働く機会と環境を提供し、彼女たちが仕事を通して「生きがい」と「収入」が得られることを目指しています。主な事業には、家庭料理・手作り食品などの「おばあちゃん料理」の製造・販売、地域コミュニティ新聞『おばあちゃん新聞』の発行、さらに認知症の方や介護が必要な方も働けるカフェ「おばあちゃんカフェ、時々おじいちゃん」の運営があります。 現在では、20歳から90歳までの500名以上が従業員として関わっており、世代間協働のIPSモデルを築いています。

「うきはの宝」はしばしばNPOと誤解されることがありますが、実際には自立採算型の社会的企業です。地域に点在する空き家やスペースを積極的に「おばあちゃんカフェ」・シェアスペース・賃貸オフィスなどとして利用し、古い建物を地方の特色に合わせた世代間共生の場へと変えています。また、大熊氏は高齢者の就労における既存の制度的制限にも挑戦し、雇用制度の改革を提唱しています。

見学中、学生から「なぜ“おばあちゃん”だけで、“おじいちゃん”は参加していないのか?」という質問があった際、大熊氏はこれが未だに課題であると率直に認めました。というのも、おじいちゃんの中には活動に関心を示さない人もいれば、接客中につい説教を始めてしまいサービスを忘れてしまうケースもあるといいます。そのため現在は、おじいちゃんたちの専門性や責任感を生かせる仕事のあり方を模索しており、管理業務の一部を担ってもらうなどの方策も検討しています。

また、大熊氏は「おばあちゃん学校」というエンパワーメントも推進しており、その一環として「おばあちゃんデザイン賞」を開催しています。この賞では、地域のおばあちゃんたちが審査団として、高齢者向けに開発された企業製品を評価し、優れたものに対して「B(婆)マーク」認証を授与します。これにより、彼女たちを単なる生産者としてではなく、ご意見番として積極的に活動に参加するようになります。将来的には、「うきはの宝」は「人生百年時代」における高齢者就労の実験場にとどまらず、「おばあちゃんリーダー」の育成拠点としても機能すると期待されています。

二、地方文化空間營造

本主題參訪三個具代表性的非營利組織:大分縣別府市的「別府計畫」(BEPPU PROJECT)、福岡縣八女市的「地方營造網絡八女」,以及福岡市天神地區的「We Love天神協議會」(WLT)。透過對這三個案例的實地走訪與觀察,探究藝術、歷史資產與公共交通空間如何成為連結社群、促進共生的關鍵媒介。

(一)別府計畫(BEPPU PROJECT)

別府溫泉鄉於1976年以來面臨觀光客人數持續減少,商店街空洞化、空屋增生,加上年輕世代流失,讓城市缺乏交流與活力,市民的生活品質與幸福感也隨之下滑。在此背景下,2005年起,一群藝術家與文化實踐者共同發起非營利組織「別府計畫」,以藝術作為地方再生的核心手段,二十年來透過文化空間的改造與經營、地標設計、藝術教育及「大分製造」品牌建立等讓別府煥發新生,吸引了不只是來泡溫泉的新觀光群體,並建立在地文化經濟正向循環的自信。
其中最具代表性的案例是「清島公寓」的再生。這棟戰後初期興建的老公寓,因人口減少、房東年事已高而閒置。2009年別府計畫為舉辦「混浴溫泉世界」藝術節時說服屋主出借空間辦理策展。展覽期間,藝術家們以臨時住戶身分在此創作與展演,還自主細心維護整潔與秩序,積極與社區互動,最終打動屋主,正式將公寓交由別府計畫經營。清島公寓隨後轉型為低租金(每月僅1萬日圓)的藝術家駐村空間。

我們跟著別府計畫代表理事中村恭子女士實地走訪清島公寓,公寓保留斑駁的歲月痕跡,一樓和式房間改造為一間間工作室與展演空間,透過事前預約可免費參觀,近距離欣賞藝術家們創作中的畫布、手工藝品與工具等。每個房間風格迥異,彷彿打開一扇扇驚喜的藏寶門,營造出既親密又充滿探索樂趣的氛圍。中村女士強調,藝術的專業性和知識可以透過實踐獲得,所以選擇工作夥伴時,別府計畫最看重的並非專業性,而是能否與他人合作共事、能否得到社區的支持,以及能否在社區需要幫助時伸出援手的個人特質。

別府計畫的主要經營資源來自地方公共專案、社群參與與創意人才自發投入,至今已吸引逾120位創作者移居別府,成為活化街區的重要力量。

(二)地方營造網絡八女

八女市福島地區的町家保存運動起始於1988年「舊木下家住宅」的捐贈與修復。當地居民逐漸意識到町家(傳統縱深細長的木造住商混合建築)蘊含的歷史與文化價值。1991年大型颱風重創多棟町家,更引發社區對傳統建築流失的危機感,進而促成多個NPO組織的成立,並帶動民間與政府之間的合作,共同推動「街道環境整備事業」。

2011年成立的「地方營造網絡八女」正是其中的核心團體,由曾任八女市政府主管的北島力先生所帶領。他指出,這些NPO並非單打獨鬥,而是彼此支援、協同合作,共同執行空屋調查、修繕、保留與再利用等任務,居民組織則作為實踐基礎提供各項支援。修復過程中,團隊注重保留歷史原貌與傳統工法,同時也導入現代生活機能,提升空間使用彈性。

活化策略上,地方營造網絡八女特別重視支持「移住者」,亦即被町家魅力吸引而前來定居的青年或創業者,協助其承租或購買町家,並提供創業與營運支援,將其培育為町家文化的承接者與地方營造的實踐者。至今,已有超過60棟町家完成修復與再利用,不僅吸引許多年輕人進駐,更帶動了在地就業、消費與社區活力。

具體的空間再利用案例包括結合展示與販售「久留米絣」設計織品的「鰻魚的睡窩」、結合生活體驗的川之路町家民宿,以及由醫護專業團隊經營的小型居家型日照機構「春之家」等,讓傳統空間得以融入當代生活,實現文化傳承與社會創新雙重目標。

我們也參訪了仍在修復中的舊八女郡役所。這棟擁有百年歷史的木造建築由地方營造網絡耗時七年進行細緻修復,現已轉型為複合型商業空間,包括已進駐的高橋酒造商店,其店主同時也是地方營造網絡八女成員之一。

經多年耕耘,八女市福島地區終於獲選為國家指定「重要傳統建造物群保存地區」,獲得法規與財政資源支持。地方營造網絡亦持續策劃如「八女燈籠人形表演」等文化活動,並創立「八女製造」品牌,推廣地方特色工藝與產品,使傳統技藝與現代市場接軌。八女的再生行動不僅保存文化資產,更成為地方經濟與文化創新的典範。

(三)We Love天神協議會

福岡市天神地區集商業、辦公、行政與交通樞紐於一身,也因此長期面臨多重都市發展課題。成立於2006年的We Love天神協議會(WLT),是一個以推動天神地區友善城市發展為宗旨的民間組織,由當地商家、企業與地方組織共同組成,截至2024年3月已有136個法人會員。

WLT主張「開放的城市建設」,強調創造生活文化與人性化環境,提升地區吸引力並活化地方經濟。其目標是打造「享受步行的街區」與「亞洲永續城市」,並藉由制定「天神城鎮發展指南」,積極推動公共空間活化、提升街區安全與交通便利。WLT幹事會委員榎本拓真先生帶我們實地走訪天神的商店街、地下街與地鐵車站,沿途介紹WLT的實踐案例,如人行道與馬路高低差盡量降低但清楚區隔、設置導盲犬專用廁所、地鐵出入口以灰底黃字標示便於視障者辨識、售票機高度考量輪椅使用者等。然而,我們也觀察到一些不足之處,例如通往地下街的公共通道多為樓梯,缺乏無障礙設施。此外,天神繁忙的交通與密集的商業活動也挑戰物流與人流管理,WLT曾嘗試「物流共享模式」,即先將貨物集中到近郊倉庫,再以小型貨車進入天神,藉此減少車流,但由於會增加成本與時間而未能全面推廣,成為未來待突破的課題之一。如何在商業繁榮與社區宜居生活之間取得平衡,仍是長遠挑戰。

二、地域文化空間づくり

本テーマでは、以下の三つの代表的なNPO:①大分県別府市の「別府プロジェクト(BEPPU PROJECT)」②福岡県八女市の「地域づくりネットワーク八女」③福岡市天神地区の「We Love天神協議会(WLT)」を訪問しました。これらの現地訪問と観察を通じて、芸術・歴史的資産と公共交通空間が、コミュニティをつなぎ共生を促進するうえで、どのように重要な媒介となり得るかについて考察を深めました。

(一)別府プロジェクト(BEPPU PROJECT)

別府温泉郷は、1976年以降、観光客数が減少していき、商店街の空洞化や空き家の増加に直面しています。さらに、若年層の流出により、町がますます人の交流と活気を失うとともに、市民の生活の質と幸福感も低下しています。このような背景のもと、2005年より芸術家や文化実践に携わる者らが集まり、NPO法人「別府プロジェクト」を立ち上げました。彼らは芸術を地方創生の基軸として、約20年にわたり文化空間の再生・運営、ランドマークのデザイン、芸術教育、「大分づくり」ブランドの確立などを通じて、別府の新たな魅力を創出してきました。その結果、温泉以外の目的で別府を訪れる新たな観光層を惹きつけ、地方の文化・経済においても好循環が形成されています。市民もこうして自信を持つようになりました。

なかでも代表的な取り組みが「清島アパート」の再生です。戦後初期に建てられたこのアパートは、人口減少と家主の高齢化により長らく空き家となっていました。2009年、別府プロジェクトは「混浴温泉世界」アートフェスティバルの開催に際し、家主を説得して一時的に空間を借用し、展覧会を開催しました。会期中、芸術家たちは「臨時住民」としてアパートに滞在し、創作やパフォーマンスを行いながら、自主的に清掃や秩序の維持を行い、地域との積極的な交流にも努めました。その姿勢に心を動かされた家主は、最終的にアパートの運営を正式に別府プロジェクトに委託するに至りました。現在、清島アパートは月額1万円という低家賃で提供されるアーティスト・イン・レジデンス空間へと生まれ変わりました。

別府プロジェクト代表理事の中村恭子氏が自ら清島アパートを案内していただきました。アパートは長年の風合いをそのまま残しつつ、1階の和室は工房や展覧空間として改装され、事前予約により無料で見学することができます。訪問者は芸術家たちが制作途中に使うキャンバス・手工芸品・ツールを間近で観察できます。また、それぞれの部屋に個性があり、部屋めぐりはまるで宝箱を開けていくような、探索感に満ちた楽しい体験でした。中村氏は、「芸術の専門性や知識は実践の中で育まれるものである」と言い、「別府プロジェクトが協働パートナーを選ぶ際に最も重視するのは、専門性ではなく、他人と協力できる姿勢・地域の信頼を得られるか・地域が助けを必要とする時に手を差し伸べるかです」といっそう強調しました。

別府プロジェクトの主な運営は、地方公共団体の支援事業、地域住民の参加、創造人材の自発的な関与によって支えられており、これまでに120人を超えるクリエイターが別府に移住し、まちづくりの重要な担い手となっています。

(二)まちづくりネット八女

福岡県八女市福島地区における町家保存の取り組みは、1988年に地域に寄贈された「旧木下家住宅」の修復から始まりました。これを契機に、住民たちは次第に、町家が有する歴史的・文化的価値を再認識するようになりました。1991年の大型台風により多数の町家が深刻な被害を受けたため、地域の伝統建築が失われる危機感が一層高まり、複数のNPOが次第に成立しました。また、民間と行政の連携による「街なみ環境整備事業」が本格的に推進されるようになりました。

その中核団体が、2011年に設立された「まちづくりネット八女」です。代表を務めるのは、かつて八女市役所で地域づくりを担当していた北島力氏です。北島氏は、各NPOが独立して活動しているわけではなく、互いに連携しながら、空き家の調査・修復・保存・再利用といった実務を担い、住民組織が実践の基盤として多様な支援を提供していると述べています。修復のプロセスにおいては、歴史的な景観や伝統的な建築技法を尊重しつつも、現代の生活機能を取り入れ、柔軟な空間活用が可能となるよう工夫が施されています。

地域活性化戦略として、同団体は特に「移住者」への支援を重視しています。町家の魅力に惹かれて移住し定住や起業を目指す若者を対象に、物件の賃貸・購入や事業運営を支援し、彼らを町家文化の継承者、そして地域づくりの担い手へと育成しています。これまでに60棟以上の町家が修復・再利用され、若者の流入を促進するとともに、地域の雇用・消費・コミュニティの活性化にもつながっています。

具体的な空間再利用の事例としては、久留米絣商品の販売する地域商社「うなぎの寝床」、地元生活が体験できる町家民宿「川のじ」、医療・福祉関係者が経営する小型通所介護施設「春の家」などが挙げられます。これらは伝統的空間に現代的要素を加えて、文化の継承と社会的イノベーションという二重の目標を達成しています。

私たちは修復中の旧八女郡役所も見学しました。この築100年を超える木造建築は、まちづくりネットによって7年の歳月をかけて丁寧に修復され、現在では複合型商業施設として利用されています。すでに高橋酒造商店などそこに出店しており、同店の経営者も同団体のメンバーの一人です。

長年の努力のあげく、八女市福島地区は国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定され、法的・財政的支援を受けるようになりました。まちづくりネット八女は「八女提灯人形芝居」などの伝統文化活動を行い続けるだけでなく、「八女づくり」ブランドの確立により地域ならではの工芸品や製品を発信しており、伝統技術を現代の市場に繋いでいます。八女の地方創生活動は、単なる文化資産の保存にとどまらず、地域経済や文化の新たな創造をも促進するモデルケースとなっています。

(三)We Love天神協議会

福岡市天神地区は、商業、行政、交通のハブであり、長年にわたり多岐にわたる都市発展の課題に直面しています。2006年に発足した「We Love 天神協議会(WLT)」は都市発展の改善を目標に、「人にやさしい都市づくり」の推進を目的とする民間組織です。当地の商店・企業・色んな団体がその成員であり、2024年3月時点で法人の成員を136個を有しています。WLTは「開かれた都市空間の創造」というコンセプトを掲げ、生活文化と人にやさしい環境の整備を重視しています。地域の魅力向上と経済活性化の両立を目指し、「歩いて楽しめる街区」および「アジアにおける持続可能な都市」の実現を目指しています。また、「天神まちづくりガイドライン」を策定し、公共空間の活性化、街の安全性向上、交通利便性の改善といった施策を積極的に推進しています。

現地考察では、WLT幹事会委員の榎本拓真氏が、天神の商店街・地下街・地下鉄駅を巡りながら、WLTの取り組んだ具体的な事例を案内していただきました。その実践例として、歩道と車道の段差をできるだけ低くしつつ明確に区分する設計、盲導犬専用トイレの設置、地下鉄出入口における視覚障害者向けのグレー地に黄色文字の案内表示、車椅子使用者に配慮した券売機の高さ設定などが挙げられます。一方、地下街への出入口の多くが階段だけであることと、バリアフリー施設の不足が観察されます。また、天神に商業活動が密集しており、交通も混雑しているため、物流および人流の管理の難易度が高いです。WLTはこれに対処するため、「物流共有モード」の試行を行いました。具体的には、郊外の倉庫に商品を集約し小型貨物車で天神地区に配送する方式を導入し、車両の流入を減らすことです。しかし、コスト増と配送時間の延長により、現段階では広範な普及には至っていません。商業の繁栄と地域の住みやすさの維持を両立させるかは、今後も長期的な課題として残されています。

三、在地安老與社會設計

日本自2005年提出「地區整體照護體系」以來,逐步由專業機構提供服務轉向以社區為核心、居民互助共生的生活支援模式。在地方,如何透過空間、活動與社群組織,讓高齡者、失能者乃至多元群體能在熟悉社區中持續生活、參與並貢獻,成為重要實踐方向。本次參訪福岡市的「和之家四箇田」及「四箇田茶之間」,還有與其密切合作的非營利組織「donner le mot」,觀察社區照護如何由單向服務,進化為以空間設計、社會互動與多元參與為核心的共構模式。

(一)和之家四箇田、四箇田茶之間

福岡市早良區的「和之家」由護理師宮川伸吾先生創立,是一所小規模多機能型照護設施,強調與社區居民共構互助網絡,營造如家庭般溫暖的生活環境,讓長者能在熟悉的社區中安心生活,避免傳統機構中常見的孤立與約束。除了提供照護服務,和之家亦與企業攜手推動友善設計,開發燃氣灶安全裝置、導入「慢速結帳」系統以照顧高齡與失智者的購物需求,並定期舉辦失智症講座、體操課程等,積極拓展社區參與與學習機會。

本次參訪的「和之家四箇田」為和之家在1977年建成的四箇田團地中的衛星據點。該團地曾具備完整生活機能,但隨人口高齡化與外移,近年出現治安惡化與孤獨死等問題。和之家因此進駐,不僅服務失能長者,也涵蓋經濟困難與單親家庭,透過社區食堂、食物銀行等方式提供支持。宮川先生指出,未來的照護不應限於「吃飯、洗澡、如廁」的基本服務,更應致力於打造讓每個人都能持續生活於熟悉社區的支持系統。

和之家提出「不讓服務埋沒生活」的制度理念,強調高齡者不是被動照顧的對象,而是具行動力與社會角色的參與者。透過「陪走型支援」,與使用者一起思考「我們可以一起做什麼」。例如協助78歲長者出席孫子的婚禮,或完成失智症阿公的返鄉心願,這些都讓長者在後期人生中仍能感受生命的悸動。

設於團地內的「四箇田茶之間」則作為社區客廳,每兩月舉辦一次居民集會,鼓勵討論社區課題、分享彼此意見,並透過折紙教室、共餐等活動促進鄰里交流與世代共融。

目前和之家約有40名員工,其中四箇田據點由11名職員照顧24位使用者,團隊成員平均年齡達62歲,包含護理師與調理師等專業人員。宮川先生強調,真正支撐未來在地生活的核心不在硬體或制度,而是能否用對方能感受的方式,傳遞「我很重視你」的情感。午餐時,我們圍坐共享長者親手準備的咖哩飯,在笑語交織中度過了一段溫暖而深刻的時光。

(二)donner le mot

「donner le mot」為成立於2012年的非營利組織,總部設於福岡市博多區,活動範圍遍及整個九州。面對快速邁入的超高齡社會挑戰,該組織主張不將問題歸咎於個人,而是關注其背後的社會結構與生態,藉由創造人與人之間的連結與互助機制,培養出「由自己創造生活」的文化。

donner le mot以藝術與文化為主要切入點進行地方活化,行動多元,包括藝術工作坊、動漫座談、社區營造模型開發、網站設計、商業設施品牌塑造、女性化妝專案、業餘偶像培育、舞蹈計畫、共餐活動等,致力於打破既有標籤,打造一個開放、共創的平台,縮短世代差距,減少社會孤立,促進多元文化共生。

見美由美子女士原為家庭主婦,參與donner le mot後投入社區設計,現為九州地區創生指導者。她分享了與「四箇田茶之間」合作舉辦的「昭和歌謠咖啡」活動,邀請選曲人播放懷舊歌曲,讓失智者與居民共享音樂、跳舞,重建社交連結。donner le mot也與醫療機構、九州大學及智庫合作「即興劇工作坊」,如重現運動會記憶等,透過戲劇提升高齡者社會參與,強調「人與人」的互動,而非單向照護。

此外,donner le mot與福岡市、大分市合作開辦「地區設計學校」,培育在地創新人才,目前已產出逾百項實踐案例。見野女士特別提到大分縣坂之市一位20多歲女性因獨居與疫情陷入孤立,自2022年10月起於公民館發起「我什麼人都不是食堂」,為年輕人、單身者等提供無標籤交流空間,成功吸引跨世代參與,累積在地社會資本。

見野女士強調,許多社區的自治會與志工組織已沿用四十年未更新,難以吸引年輕世代。donner le mot的策略是與地方自治組織共享願景,協助長者理解新方法並非否定傳統,而是為了扶育未來社區的接班力量。透過文化為媒介,donner le mot持續為日本高齡社會注入創意與生命力。

三、地方高齢者ケアと社会デザイン

日本では、2005年に「地域包括ケアシステム」が提唱されて以降、専門機関によるサービス提供から、地域を中心とした住民同士の相互扶助と共生による生活支援モデルへと、徐々に転換しています。特に地方においては、高齢者・要介護者・少数者団体がどのようにその慣れ親しんだ地域で、継続的に生活・社会進出をして貢献できるかは、重要な実践目標となっています。

今回の見学では、福岡市にある「和の家四箇田」と「四箇田茶の間」、そしてそれらと密接に連携するNPO「donner le mot(ドネ・ル・モ)」を訪問しました。これらの取り組みを通じて、地方のケアが一方向的なサービス提供から、空間デザイン・社会的交流・いろんな人による参加を中核とする「共に創るモデル」へと進化している様子を観察することができました。

(一)和の家四箇田、四箇田茶の間

福岡市早良区にある「和の家」は、看護師・宮川伸吾氏によって設立された小型多機能型介護施設です。家庭のような温かな生活環境を大切にし、地域住民との相互扶助ネットワークの共創を重視することで、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられることを目指しています。また、従来の介護施設に見られるような孤立や身体拘束の回避にも力を入れています。介護サービスの提供にとどまらず、「和の家」は企業との連携を通じて人にやさしいデザインの推進にも取り組んでいます。たとえば、ガスコンロの安全装置の開発や、高齢者・認知症の方に配慮した「スロー会計」システムの導入などがあります。また、認知症講座や体操教室などの定期的なイベントも開催し、地域参加と学びの機会を広げています。

今回訪問した「和の家四箇田」は、1977年に建設された四箇田団地内に設置されたサテライトオフィスです。同団地はかつて生活機能が整った団地として栄えていましたが、高齢化と人口流出が進み、近年は治安の悪化や孤独死といった問題が顕在化しています。そこで、和の家は地域にいる要介護高齢者だけでなく、経済的困難を抱える世帯やひとり親家庭をも支援し、地域食堂やフードバンクなどの活動を展開しています。宮川氏は、「介護の役割は単に“食事・入浴・排泄”の基本的ケアにとどまるべきではない」と語りました。誰もが住み慣れた地域で生活を続けられるような仕組みの構築が、これからの介護にとってますます重要になってきていると話しました。

和の家は「サービスが生活そのものを奪わない」という理念を掲げており、高齢者をケアを受ける立場だけではなく、行動力と社会的役割を持つ参加者でもあると主張している。「寄り添い型支援」を通じて、利用者とともに「私たちに何ができるか」を考えることを大切にしています。たとえば、78歳の利用者が孫の結婚式に参加できるようサポートしたり、認知症の方が願う故郷訪問を実現したりして、高齢者が人生の終盤においても生きがいや喜びを感じられる支援を行っています。

また、団地内に設けられた「四箇田茶の間」は、地域の“リビング”のような役割であり、2カ月に1度の住民集会を開催して地域課題について語り合うほか、折り紙教室や共食活動を通じて、住民同士の交流や世代間のつながりを促進しています。

現在、和の家には約40名の職員がおり、四箇田では11名のスタッフが24名の利用者をケアしています。スタッフと利用者の平均年齢は62歳であり、看護師や調理師をはじめとしたさまざまな専門職が含まれています。宮川氏は、「地域の暮らしを支える真の鍵は、施設や制度ではなく、相手に“あなたを大切に思っています”という思いを、相手が感じられる方法で届けられるかどうかだ」と強調します。最後に、昼食時には、皆さんが集まって笑いながら、高齢者が手作りしたカレーライスを食べてあったかいひとときを過ごしました。

(二)donner le mot

「donner le mot(ドネ・ル・モ)」は2012年に設立されたNPO法人で、本部を福岡市博多区に置き、活動範囲は九州全域に広がっています。急速に進む超高齢社会の課題に対し、個人の問題として処理するのではなく、その背景にある社会構造や生活環境に着目し、人と人とのつながりや相互扶助のメカニズムを構築することで、「自分自身で生活を創り出す」文化の醸成を目指しています。

この団体は、芸術や文化を主要なアプローチとしながら、地域の活性化に取り組んでいます。活動内容は多岐にわたり、アートワークショップ、アニメをテーマにした座談会、コミュニティデザインのモデル開発、ウェブサイトや商業施設のブランドデザイン、女性向けの化粧プロジェクト、アマチュアアイドルの育成、ダンス企画、共食イベントなどを展開しています。こうした活動を通じて、既存の固定観念を打ち破り、誰もが参加できる開かれた共創のプラットフォームづくりを進めており、世代間の差異の解消・社会的孤立の緩和・多文化共生の促進に注力しています。

見野由美子氏は、もともと専業主婦だったが、donner le motの活動に参加したことをきっかけにコミュニティデザインに関わるようになり、現在は九州地域のまちづくりリーダーの一人として活躍しています。今回、彼女は四箇田茶の間との協働で行った「昭和歌謡カフェ」の取り組みを紹介しました。このイベントでは、選曲者に懐かしい昭和の歌謡曲を流させ、認知症の方々と地域住民が音楽やダンスを通じて交流を深め、社会的なつながりの再構築を図ろうとしました。また、donner le motは、医療機関や九州大学、シンクタンクなどと連携し、「即興劇ワークショップ」も行いました。運動会の記憶を再現するなどの演劇的手法を取り入れ、高齢者の社会参加を促進し、「人と人との関係性」を重視したケアの形を提案しています。これは一方的な支援ではなく、双方向の交流を核とした新たな介護・福祉のアプローチです。

さらに同団体は、福岡市や大分市と連携し、「地域デザイン学校」を開講して地域づくりの担い手育成にも取り組んでいます。すでに100件以上の実践的プロジェクトを生み出しており、その一例として、見野氏は大分県坂ノ市での取り組みを紹介しました。そこでは、20代の独身女性がコロナ禍での孤立をきっかけに、2022年10月から「私は何者でもない食堂」を地域の公民館でスタートさせ、若者や独身者がレッテルに縛られずに集える場を提供します。このような行動は世代間交流を実現し、地域におけるソーシャルキャピタルの蓄積にもつながっているといいます。

見野氏は、多くの自治会やボランティア団体が40年以上前に設立されたままの様子であるため、若い世代の参画が難しくなっている現状を指摘しました。そこで、donner le motの戦略は、既存の自治組織と将来ビジョンを共有しながら、新しい方法を「伝統の否定」ととらえるのではなく、「地域の未来を担う力を育てる」ための一歩であると高齢世代に理解してもらうことであると強調しています。donner le motは文化を媒介として、継続的に日本高齢社会にクリエイティビティと生命力を与えようとします。

四、結語

這次以「女力發展與地方就業」、「地方文化空間營造」與「在地安老與社會設計」為主題的參訪,讓我們實地聆聽與觀察地方政府、非營利組織與民間行動者,如何透過空間、制度與人際關係的協同設計,去滿足多元需求、促進跨世代參與,並編織出地方層次的社會支持網絡。在這些案例中,「照護」的概念早已超越單向的服務輸送,而能深入滲透到城市結構與日常生活節奏中,具體呈現在女性就業環境、藝術家聚落、町家改造、步行城市、共享食堂、社區客廳等多元化空間實踐中。

值得注意的是,這些案例共同展現了小規模、多機能且靈活運作的團隊如何在地方中扮演關鍵角色。這些團隊通常擁有多元的觸角與跨領域的合作能力,能因應不同場域與需求進行創新實驗,也正因為如此,他們能夠在複雜多變的社會脈絡中,回應多元族群的需求、促進不同世代的交流與參與。

四、まとめ

今回の見学では、「女性活躍と地方就職」、「地域文化空間づくり」、「地方高齢者ケアと社会デザイン」という三つの側面に注目し、地方自治体・非営利団体・民間の実践者がどのように協働で空間・制度・人間関係を設計して、多様なニーズに応えながら世代間参加を促進し、地方レベルの社会支援ネットワークを築いているのかを、現地での観察を通じて深く理解することができました。これらの事例から見れば、「ケア」という概念がもはや一方向的なサービス提供にとどまらず、都市の構造や日常生活のリズムにまで深く根ざして、女性の就労環境・アーティストのコミュニティ・町家のリノベーション・歩行者中心の都市空間・共同食堂・コミュニティのリビングといった多様な空間実践の中に、具体的かつ有機的に表れているという点です。

特に注目すべきは、これらの取り組みの多くは、小規模ながら多機能で柔軟な運営体制を持つチームが、地域において極めて重要な役割を果たしているということです。こうしたチームは、幅広い視野を持ち分野間の連携に長けており、いかなる課題やニーズにも柔軟に対応し、実験的かつ創造的な取り組みが展開できます。その柔軟性と多様性こそが、複雑で変化の激しい社会環境で人々のさまざまなニーズに応えて、世代間の交流や参加を促進する原動力となり得るのです。

圖:照片說明:與I-NESS樋口佳子女士交流男性育嬰假措施
圖:写真説明: I-NESS樋口佳子氏との男性育児休暇制度について交流する。
圖:照片說明 : 大分大學松浦惠子教授介紹FAB的軌跡
圖:写真説明: 大分大学松浦恵子教授によるFAB発展の紹介
圖:照片說明:大熊充先生介紹浮羽之寶公司概要
圖:写真説明: 大熊充氏によるうきはの宝会社の紹介
圖:照片說明:W L T榎本拓真先生說明公私協力營造「步車共存」空間的實踐案例
圖:写真説明: WLT榎本拓真氏による公私協力「歩車共存」空間構築の実践事例説明
圖:照片說明:別府計畫中村恭子代表理事介紹別府計畫的軌跡
圖:写真説明:中村恭子代表理事による別府プロジェクト発展の紹介
圖:照片說明:北島力先生說明八女的地理與歷史紋理
圖:写真説明:北島力氏による八女の地理的・歴史的文脈の説明
圖:照片說明:宮川伸吾先生介紹和之家致力於支援認知症者繼續在社會上發光發熱
圖:写真説明: 宮川伸吾氏は「和之家」が認知症患者の社会進出を支援する努力を紹介する
圖:照片說明:見野由美子女士介紹她因donner le mot而開啟的經歷
圖:写真説明: 見野由美子氏が「donner le mot」をきっかけに自分が経験したこ
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